2014年10月9日木曜日

飲み込みの機能(嚥下機能)の評価


言語聴覚士にて嚥下機能の評価をさせて頂きました。
血圧:108/77mmHg、脈拍:76回/分、Spo2:98%。肺音ほぼクリア。頻呼吸なく安定している。訪問時、左からの声かけに対して視線をむけられる。
ギャッジアップ30度にて3つ折りのバスタオルを両肩から腕の下に入れる。また、枕と頭頚部の間に3つ折りのバスタオルを入れ、姿勢調整を行う。
途中、痰の貯留音があり、三宅看護師にて吸引を行う。ガーゼにて口腔ケア後、嚥下評価を実施。



<水つき綿棒での刺激>
水につけた綿棒にて舌や口蓋垂の横を刺激すると、舌のわずかな運動と下顎の運動がみられ、嚥下(ゴックン)が生じる事がある。ただし、嚥下までに時間がかかり、毎回の嚥下は認めない。



<蜂蜜つき綿棒での刺激>
綿棒の先の少量の蜂蜜をつけ、舌を刺激すると、水つき綿棒と同様に舌や下顎の運動後に嚥下が生じる事があるが、嚥下までに時間はかかり、毎回の嚥下は認められない。


<ケチャップ状につけた水の摂取>
Spo2:95%で摂取開始。ケチャップ状につけた水をティースプーン(2~3cc)の量にて評価を実施。スプーンの提示や声かけに対しての反応は乏しい。口腔内にトロミ付き水分を入れると僅かな舌の動きはあるが、舌での送り込みの動作は認めない。しばらくすると嚥下が生じる。3口摂取し、ムセは認めず、Spo2:95%と明らかな低下はなく、呼吸音の変化は生じない。口腔内の明らかな残留は無いが、咽頭(気管と食道の分岐点)の残留がある可能性はある。



<評価結果>
覚醒が低く、食べ物の認知や臭い、音などの認知に影響がでている可能性がある。トロミ水は送り込む事なく、重力で咽頭に流れ込み、反射にて嚥下した可能性がある。嚥下までに時間がかかっており、一口量が多い場合(カレースプーン等)は気管に向かって流入する可能性がある。(食べ物の認知~舌での咽頭への送り込みをとばしてしまっている状態)現在の覚醒状況や嚥下機能では、経口からの積極的な摂取は難しいと考える。また、お楽しみ程度の摂取でも誤嚥のリスクがあり、安全とは言えない状況であると考える。



<終了時>
口腔ケアを実施し終了。血圧:92/70mmHg、脈拍:77回/分、Spo2:96%。呼吸のパターンの変化は認めない。

本日は評価をさせていただき、ありがとうございました。

希望が丘訪問看護ステーション 高田





1:  いとうまもる 診療所2014/10/9(木) 7:14 携帯携帯から投稿
嚥下評価を受けて、あらためて方向示します。
飲水分のみギャッジ30度程度で試みてください。固形物の絶食は引き続きお願いします。ケチャップ程度の粘性のあるものはお試し程度で。
口腔ケアはもちろん続けてください。



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